2011年09月29日
Casualty Evacuation

田村装備開発です。
今回は、10月15日(土)に開催します「Casualty Evacuation」(戦闘員による戦闘受傷救護)についてお話します。
Casualty Evacuationという言葉はあまり知られていないと思いますので、簡単に説明したいと思います。
まずは、各単語の意味合いについて、
「Casualty」とは?
1 (死傷者を出す)大事故,惨事.
2 (事故の)死傷[負傷]者;(一般に)被害者,犠牲者
3 軍事
(1)事故兵:死傷・病気・捕虜・行方不明などで戦力とならなくなった兵士.
(2)((-ties))(兵力の)損傷数,死傷者数.
4 [U]((英))救急外来(casualty department)(((米))emergency room).
5 損害(を受けたもの).
~Yahoo辞書から引用~
上記の様になっています。調べれば分かる事ですね
では、
「Evacuation」とは?
1 避難,疎開,退避;引き揚げ,明け渡し
2 からにすること[なった状態];(中身の)排除.
3 軍事撤去;撤退,(非戦闘員などの)引き揚げ.
4 [U][C]((形式))排出;排便;排出物.
~Yahoo辞書から引用~
同じく調べたら出てきます!
TTCで開催します「Casualty Evacuation」訓練は、辞書からいうと、
「Casualty」は、3-(1)
「Evacuation」は、3
の意味を併せ持つものではないかと皆さん想像されると思います。
では、「Medical Evacuation」と「Casualty Evacuation」の差は何なのでしょう?
「Medical Evacuation」は一般的な感じで、「Casualty Evacuation」は軍事的な感じというのが皆さんが想像している事ではないでしょうか!
特に現職の方は、衛生訓練の際、「Medical Evacuation」や「Fast Aid」という言葉を使用されていると思います。
「Casualty Evacuation」の概念をご説明いたします。
「Casualty Evacuation」は、ごく最近、日本に来た言葉であり、その訓練を実施するのは民間では日本初かもしれません。
一言でいうと、
『MedivacとCasvacの大きな違いは戦闘員が衛生能力を有しているかです』
上記の概念がキーとなります。
軍事的にいう「Medical Evacuation」は、赤十字腕章を着けた衛生兵が戦闘で受傷した兵士を処置する事であり、皆さんもよく知っているものであると言えるでしょう。
でも、ここからが重要です。
衛生兵はジュネーブ条約で保護されています。
言うなれば、衛生兵は自軍若しくは保護の対象になった者の救護が主任務であり戦闘に関しては自衛の為の戦闘のみと規定されております。
ということは、衛生兵は基本的には戦闘に参加できません。(国際法上)
「Casualty Evacuation」は、戦闘や多くの事象が混在する中で様々な状況に瞬時に対応する為に作られた戦闘員、そう特殊部隊員が行う医療行為後の撤退なのです。
簡単な例でご説明します
日本国が某国に侵略された為、内閣総理大臣より防衛出動が下令されました。
第一線では師団が膠着状態です。
師団長は、この状況を打破するべく、各連隊長にレンジャー部隊を編成し敵部隊後方に浸透させ師団の前進を支援せよと下達した。
併せて、師団長は特〇作〇群に敵部隊指揮所への襲撃を要請した。
特〇作〇群はただちに複数のチームを編成し、空路・水路・陸路のそれぞれより潜入を開始した。
2日後、師団の攻撃前進が始まる数時間前、潜入した各連隊のレンジャー部隊は敵部隊後方にて工作活動を実施、特〇作戦チームは敵部隊指揮所に襲撃をかけた。
壮絶な襲撃が開始され、師団攻撃前進前に敵部隊指揮所は壊滅した。
しかし、その襲撃で特〇作戦隊員が数名負傷した。
各チームは襲撃拠点から潜在拠点まで負傷した隊員を搬送した。初期治療は襲撃拠点到着までに処置していたが、受傷は思いのほか重度であり外科的治療を必要とするものであった。
潜在拠点に到着後、メディックが直ちに外科的治療を施すのであった・・・
※フィクションです
ということで、このような戦闘の中、ジュネーブ条約で規定されている衛生兵をチームに同行させるであろうか?
答えは「否」ですよね!
一人でも多く戦闘に参加させたいが、潜入するには小部隊が適しているとなると衛生機能を有した戦闘員が必要になる事は明白です。
戦闘員として行動し、状況に応じ衛生的機能を発揮する事こそ「Casualty Evacuation」であるのです。
10月15日の「Casualty Evacuation」は特化した訓練になると思いますが、そんな訓練を体感して頂く事で、多くの事を考えてもらえたらと思います 。
参加される皆さんが楽しく学ばれている姿が目に浮かびます。
最後になりますが、「Casualty Evacuation」訓練はまだ受付けております。
ご興味がある方は是非参加してみて下さい。
宜しくお願い致します。
田村装備開発(株)
2011年09月27日
残り僅かです

田村装備開発です。
前回のブログで紹介させて頂きました、
CQB Tactical Glove Model 2 官公庁省モデル
残り僅かとなりました(予約商品となります)
本製品にあっては、国内特殊部隊員の要望により作成されたカスタムモデルです。
納品分を引いた数の販売となりますので、各サイズ極少販売となります。
価格は9,750円(税込)
写真では(田村装備開発の)ロゴが付いておりますが、販売品にはついておりません。
10月10日頃の発送とさせて頂きますので宜しくお願い致します。
※ ご予約品となっております。ご注意ください。
残り予約受付数
Sサイズ 1
Mサイズ 受付終了
Lサイズ 10
LLサイズ 23
となります。
宜しくお願い致します。
10月の訓練日程
■ 定期訓練
・ 潜入訓練 8・16日 (9時00分~)
・ 格闘訓練 8・16日 (16時00分~)
・ 戦術基礎 2・22日 (9時00分~)
・ 戦術訓練 2・22日 (13時00分~)
■ 特別訓練
・ 戦術戦技 9日 (9時00分~)
・ 潜入戦技 23日 (9時00分~)
・ 格闘特別訓練 10日(10時00分~)
・ タクティカル キャスバック(戦闘状況下における救護) 15日(9時00分~)
■ 技能訓練
・ 初級 ランドナビゲーション 29日 (9時00分~)
・ 初級 ナイフ製作 29日 (9時00分~)
■ TRES
・ 3社合同訓練 30日(予定)
田村装備開発(株)
www.tamurasoubi.co.jp
2011年09月22日
まとめて更新

田村装備開発です。
激務により、、、最近ミリブロを開いておりませんでした。すみません(汗)
という事で、今日はまとめて更新致します。
1 コンバットメディバック ・ キャスバック
9月10日に行われた、コンバットメディバック訓練
おかげさまで大盛況でしたmm
今回重視したのは、初期評価です。
ロード&ゴーなのか?
基礎的な事ではありますが、とても重要なポイントです。
皆様、訓練中は30秒以内で行える様になりました。
朝の挨拶
内臓等を書きました
説明
この後、インストラクターの展示、初期評価の訓練を行い、
想定訓練
暗室、銃撃戦の際中の訓練は刺激的だったと思います。
又、戦闘下におけるメディックがとても困難である事を体験して頂けたと思います。
今回行った戦闘救護は体験という事もあり、お試し価格で実施させて頂きました。
次回10月15日に行うタクティカルキャスバック訓練は、更に高度な内容となります。
現職の特殊部隊員でも勉強になる内容となっておりますのでご期待下さい。
ご予約はこちらから。
2 第2回 潜入戦技訓練
10月23日(日)『潜入戦技特別訓練』
を開催致します。
潜入戦技特別訓練は、
潜入(壱)中級以上の方と現職の警察官・自衛隊官・消防士の方で、
ロープ訓練の指導員をされている方を参加対象とした訓練です。
この訓練は、各種装備・器材を使用し、知識・技術を修得して頂きます。
高度な内容となりますが、田村装備開発で行う潜入訓練の中でも、
特に実践的な内容となっております。
3 10月の訓練日程
■ 定期訓練
・ 潜入訓練 8・16日 (9時00分~)
・ 格闘訓練 8・16日 (16時00分~)
・ 戦術基礎 2・22日 (9時00分~)
・ 戦術訓練 2・22日 (13時00分~)
■ 特別訓練
・ 戦術戦技 9日 (9時00分~)
・ 潜入戦技 23日 (9時00分~)
・ 格闘特別訓練 10日(10時00分~)
・ タクティカル キャスバック(戦闘状況下における救護) 15日(9時00分~)
■ 技能訓練
・ 初級 ランドナビゲーション 29日 (9時00分~)
・ 初級 ナイフ製作 29日 (9時00分~)
■ TRES
・ 3社合同訓練 30日(予定)
4 新製品(限定品) 予約受付開始
田村装備開発オリジナルグローブ、CQB Tactical Glove Model1のカスタム
CQB Tactical Glove Model 2 官公庁省モデル
のご予約を開始致しました。
本製品にあっては、国内特殊部隊員の要望により作成されたカスタムモデルです。
納品分を引いた数の販売となりますので、各サイズ極少販売となります。
価格は9,750円(税込)
写真では(田村装備開発の)ロゴが付いておりますが、販売品にはついておりません。
10月10日頃の発送とさせて頂きますので宜しくお願い致します。
※ ご予約品となっております。ご注意ください。
5 DVD再入荷
各インストラクターによるトレーニングDVDを再入荷致しました。

6 ラペリング訓練
明日は、田村装備開発の助手をしてもらっております、
乙夜さん & ウォッカさん
も来てくれます。
まだ受付可能です。宜しければご参加下さい。
6 ナイフ製作 初級
この前作った鍛造ナイフです。
焼きも上手く入り、実用的なナイフに仕上がりました。(写真は途中のモノです)
ガス炉を使用いたします。
宜しくお願い致します。
田村装備開発(株)
2011年09月04日
格闘
田村装備開発です。
最近、経理に追われて事務仕事ばかり・・・
ちょっと疲れておりましたが、昨日今日と格闘訓練をしました
で、
やはり身体を動かすと、とても気持ちが晴れます
今回は、格闘について書いてみようと思います。
まず始めに、
1 技について
田村装備開発で格闘訓練を開始してから半年がたちました。
現職の方から初めての方まで、色々な方がいらっしゃいます。
で、たまにこんな要望を受けます。
『強い技を覚えたい』
というものです。
では、強い技とは何でしょう?
結論から言いますと、
そんなモノはありません。
あったとしても、それは人により異なります。
技と言うよりも、人が強くならなければなりません。
例えば、
マイクタイソンが右手を素早く前に出せば、それが強力な技となります。
それは、類稀なる運動神経により、身体を一致させた動きが出来る事。
&
優れた肉体を持っているから可能となります。
同じ、『右手を素早く前に出す』でも、
素人とマイクタイソンでは雲泥の差です。
技とはそんなものなのです。
故塩田剛三先生は、
『歩く姿が武である』
と言われました。
7~8年前は、私も何を意味しているのか分かりませんでしたが、
今は理解できます。
そして、立ち姿が武と思います。
では実際に、当初、私がどのような稽古をしていたかと言うと、
ただ立っていました。
身体を真っ直ぐにする事。重心をコントロールする事。
それだけを考えていました。
すると、今まで学んだ各技術の威力が向上し、初めて技となりました。
それまでは、ただただ形を真似していただけで、
実戦では、全く役に立たない技を鍛錬していた気がします。
何が言いたいかと言いますと、
目に見える形だけを真似しても、上達しません。
最も必要なのは、自己にのみ分析できる身体の感覚です。
明らかに曲がっている人は、他者の目から分かりますが、
本当に微妙なズレは自分にしか分らないと思います。
少なくとも私には、他人の微妙なズレはわかりません。
それは、各人骨格が異なるからです。
ただ、1つだけ言える事は、
鍛錬された方は、とても綺麗な動きをします。
形だけを気にして、真似して、作った綺麗さでは無い、
芯の通った洗練された動きです。
形を綺麗にしようとするのでは無く、
重心や身体の線をコントロールして動けば、
おのずと綺麗な動きになります。
それが、武術における非常に重要な技と思います。
口にするのは簡単ですが、私もズレる事が多々あります。
修行は一生続けるものだな。。。と、つくづく思います。
長々と書きましたが、
田村装備開発の格闘トレーニングを行なえば、
『凄く強い技を覚えられる』
というモノではありません。
部隊向けの、
『シンプルで直ぐに覚えられる技』
というモノもありますが、一定以上の実力者には効きません。
戦いは、自分と相手、相対的に見て、
様々な観点から、実力の高いほうが勝ちやすい。
というだけの事であり、強さと言うのは曖昧なものです。
目に見える技を覚える前に、自分の内面を知る事が重要と思います。
2 護身について
この題目は、過去に何度も書いているのですが、
今回は、聞いた話を基に書いて見ます。
・ 警官が車に乗ろうとしたところ、後ろから首を絞められました。
・ 警官は、そのまま死亡しました。
これは、実際に米国で起きた実話です。
(以前、米国の教官から聞いた話です)
殺害された警官の同僚は、教官に、
『後ろから首を絞められた時の対処法』
を聞きました。
教官の出した答えは、
『首を絞められてはいけません』
でした。
??
と思われる方もいらっしゃると思いますが、
これが、護身を行なう上で最も必要な考え方です。
後ろから首を絞められた場合、逃げる技はあります。
しかし、
それは、相手が素人だった場合なのです。
プロに後ろをとられた時点で、逃げ出す事などできません。
(相当な実力差があれば別ですが・・・)
攻撃されてから対処するのが護身術では無く、
そもそも攻撃されないのが最も優れた護身です。
つまり、
車に乗る前に、周囲を警戒した後に乗り込めば、
不意打ちは受けなかったという事です。
戦うのは最終手段であり、その前がある事を知らなければなりません。
自分、又は、大切な人を守るため。若しくは、職務遂行のために、
仕方なく戦うのであり、自分から進んで戦う必要はありません。
護身術とはそんなものだと思います。
と、堅苦しい事ばかり書きましたが、
格闘は単純に面白いです。
本日(正確には昨日)行なった訓練の内容は↓から。
田中のブログ
http://ameblo.jp/tamurasoubikaihatsu627/entry-11006745378.html

カランビットを振り回しています(笑)
では!
田村装備開発(株)
最近、経理に追われて事務仕事ばかり・・・
ちょっと疲れておりましたが、昨日今日と格闘訓練をしました
で、
やはり身体を動かすと、とても気持ちが晴れます
今回は、格闘について書いてみようと思います。
まず始めに、
1 技について
田村装備開発で格闘訓練を開始してから半年がたちました。
現職の方から初めての方まで、色々な方がいらっしゃいます。
で、たまにこんな要望を受けます。
『強い技を覚えたい』
というものです。
では、強い技とは何でしょう?
結論から言いますと、
そんなモノはありません。
あったとしても、それは人により異なります。
技と言うよりも、人が強くならなければなりません。
例えば、
マイクタイソンが右手を素早く前に出せば、それが強力な技となります。
それは、類稀なる運動神経により、身体を一致させた動きが出来る事。
&
優れた肉体を持っているから可能となります。
同じ、『右手を素早く前に出す』でも、
素人とマイクタイソンでは雲泥の差です。
技とはそんなものなのです。
故塩田剛三先生は、
『歩く姿が武である』
と言われました。
7~8年前は、私も何を意味しているのか分かりませんでしたが、
今は理解できます。
そして、立ち姿が武と思います。
では実際に、当初、私がどのような稽古をしていたかと言うと、
ただ立っていました。
身体を真っ直ぐにする事。重心をコントロールする事。
それだけを考えていました。
すると、今まで学んだ各技術の威力が向上し、初めて技となりました。
それまでは、ただただ形を真似していただけで、
実戦では、全く役に立たない技を鍛錬していた気がします。
何が言いたいかと言いますと、
目に見える形だけを真似しても、上達しません。
最も必要なのは、自己にのみ分析できる身体の感覚です。
明らかに曲がっている人は、他者の目から分かりますが、
本当に微妙なズレは自分にしか分らないと思います。
少なくとも私には、他人の微妙なズレはわかりません。
それは、各人骨格が異なるからです。
ただ、1つだけ言える事は、
鍛錬された方は、とても綺麗な動きをします。
形だけを気にして、真似して、作った綺麗さでは無い、
芯の通った洗練された動きです。
形を綺麗にしようとするのでは無く、
重心や身体の線をコントロールして動けば、
おのずと綺麗な動きになります。
それが、武術における非常に重要な技と思います。
口にするのは簡単ですが、私もズレる事が多々あります。
修行は一生続けるものだな。。。と、つくづく思います。
長々と書きましたが、
田村装備開発の格闘トレーニングを行なえば、
『凄く強い技を覚えられる』
というモノではありません。
部隊向けの、
『シンプルで直ぐに覚えられる技』
というモノもありますが、一定以上の実力者には効きません。
戦いは、自分と相手、相対的に見て、
様々な観点から、実力の高いほうが勝ちやすい。
というだけの事であり、強さと言うのは曖昧なものです。
目に見える技を覚える前に、自分の内面を知る事が重要と思います。
2 護身について
この題目は、過去に何度も書いているのですが、
今回は、聞いた話を基に書いて見ます。
・ 警官が車に乗ろうとしたところ、後ろから首を絞められました。
・ 警官は、そのまま死亡しました。
これは、実際に米国で起きた実話です。
(以前、米国の教官から聞いた話です)
殺害された警官の同僚は、教官に、
『後ろから首を絞められた時の対処法』
を聞きました。
教官の出した答えは、
『首を絞められてはいけません』
でした。
??
と思われる方もいらっしゃると思いますが、
これが、護身を行なう上で最も必要な考え方です。
後ろから首を絞められた場合、逃げる技はあります。
しかし、
それは、相手が素人だった場合なのです。
プロに後ろをとられた時点で、逃げ出す事などできません。
(相当な実力差があれば別ですが・・・)
攻撃されてから対処するのが護身術では無く、
そもそも攻撃されないのが最も優れた護身です。
つまり、
車に乗る前に、周囲を警戒した後に乗り込めば、
不意打ちは受けなかったという事です。
戦うのは最終手段であり、その前がある事を知らなければなりません。
自分、又は、大切な人を守るため。若しくは、職務遂行のために、
仕方なく戦うのであり、自分から進んで戦う必要はありません。
護身術とはそんなものだと思います。
と、堅苦しい事ばかり書きましたが、
格闘は単純に面白いです。
本日(正確には昨日)行なった訓練の内容は↓から。
田中のブログ
http://ameblo.jp/tamurasoubikaihatsu627/entry-11006745378.html

カランビットを振り回しています(笑)
では!
田村装備開発(株)