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Posted by ミリタリーブログ  at 

2011年12月22日

真面目に書きました



田村です。

いや~、寒い日が続きますね。最近たまに鼻水が出て、しっかりと自己管理しなければ!

と思う今日この頃です。

皆様もお体お労り下さい。


では早速、

前回のブログで書いた旅行につきましては、後日書かせて頂くとして、

今回は、TTC戦術トレーニングに来て下さるお客様を対象に、

少し早いクリスマスプレゼント(戦術上級の資料)をお送りしたいと思います。


なので、真面目に書きます(笑)

唐突ですが、弊社の訓練は特殊です。皆様が受けて来られた訓練とは少し違うかもしれません。

下記は、弊社戦術訓練上級者へ作成した資料の一部です。

少し過激に感じるかもしれません。ご了承ください。


※下記添付文章※

以下
 プロ・・・戦闘技能訓練を受けている部隊員
 素人・・・戦闘技能訓練を受けていない者


1 はじめに

 私の言う『戦術』は、部隊行動全てを指す。


2 守破離

 武術には『守破離』という言葉があり、戦術にも当てはめる事ができる。

 この『守破離』を基に話を進めていきたい。

 型は教科書である。全ての状況に適応する道具では無い。


 射撃訓練を行う際、必ず耳にするのは『マズルコントロール』である。

 撃ってはならない人・物・場所には銃口を向けない。

 それは当然の事である。

 射撃直前までは安全装置を解除しない。

 これも当然の事である。

 目標に銃口を向けるまではトリガーに指をかけない。

 これもまた当然の事である。


 上記は我々が徹底して訓練してきた安全管理であり、これは『守』である。

 しかし、それら全ては射撃を遅れさせる足枷と言っても良い。

 足枷ではあるが、必要なことである。

 撃ってはならない者(物)を撃つことが許されないからである。

 では、この矛盾をもう少し深く考えてみたい。

 
 撃ち合いをした際、素人がプロに勝つことが往々にしてある。それは、CQBにおいて顕著にあらわれる。

 銃に不慣れな素人でも、

・ 距離の短い近接戦闘であれば当たりやすい。

・ 銃口意識が乏しいため、射線が味方を切ったとしても最短距離で敵を捉えられる。

・ 安全装置は常に解除している。

・ トリガーにも常に指が掛かっている。

 そういった特性から、仲間を撃つ可能性は高いが素早く撃つ事ができる。

 それらが素人によく見られる傾向である。


 そんな相手に、基礎動作のみをドリルした人間が勝利することが出来るだろうか?

 『守』の訓練を戦術訓練の全てと思い込み、型動作を習得しただけで、自らを精強と錯誤して行動する者が勝つ事など出来ない。

 その様な隊員は、型にはまってしまい、柔軟に行動することが出来ない。

 常に変化する未来に対応する事が出来ず、ちょっとしたアクシデントに想定外という言い訳をする。

 そのような戦術の基本原理を知らない部隊は、

 隊員の数や装備資機材の違い等で敵との格差を図り勝利する他無いのである。

 つまり正々堂々と戦えば負けるのである。

 しかし、同条件でも勝利するのが本当のプロではないだろうか?

 その為には、必要に応じて足枷を外さなければならない。

 何度も言うが、マズル、セーフティー、トリガーの基礎は、撃ってはならない者(物)を撃たないためである。

 飛躍した考えではあるが、撃たないのであれば、無視しても良いのではないだろうか?

 銃の故障により弾丸が発射される事も無いとは言えないが、その可能性は極めて低い。


 『味方の弾を気にしすぎて、敵の弾を恐れないのは愚かである。』

 
 自己の安全管理に陶酔するのは勝手だが、それは単なる自己満足にすぎない。

 陰と陽があるように、全ての事柄にはメリット、デメリットがある事を忘れてはならない。

 安全管理を徹底すればするほど、射撃速度は遅くなる。

 それら足枷を外せる人間は、上記安全管理を徹底的に訓練した者である。

 そして、最も大切なことは識別である。

 このどちらか一つでも欠けたならば、素人と同じである。

 結論として、

 徹底した安全管理を身に付けた者は、その者の判断で動作を省略する事が可能であり、『戦いに勝つ』という目的を達成するためには臨機応変如何なる事象にも対応する知恵が必要である。

 つまり、段階的な訓練としては決まりが必要だが、最終的には決まりというものは必要無い。

 戦術訓練でいう守破離は、

 『守』で徹底したことを部隊の特性に合わせて応用変化する事が『破』であり、最終的には足枷を外す事が『離』である。

 これらは、

 型の理合を得た上で、型にはまらない為の訓練順序である。


添付終り


 私達が戦技訓練を行う際、

 朝の挨拶で、必ず『訓練後に弱くなる』とお話してきました。

 それは、訓練参加者が『守』を受講しているからであり、ある意味、足枷を付けているようなものだからです。


初級・中級の方は、私や長田に、

『マズル!マズル!!マズル!!!」

と、口酸っぱく言われているので、「何を言っているんだ!」と思うかもしれません。

が、

私達の最終的にイメージしている事をご理解頂ければ幸いです。

訓練には順序がありますので、今回のブログをご覧になって、

「タムヤン、マズルどうでもいいって言ったじゃん」

とか、

「けぢ(長田講師)さん、銃口管理は速度を失います!!」

とは言わないで下さい(笑)

何卒宜しくお願い申し上げますmm


1月21日~22日の総合訓練はこちらから。


田村装備開発(株)




  
タグ :戦術訓練


Posted by ミスター&ミセス 田村  at 20:02Comments(8)トレーニング