2010年06月01日
達人の秘密3
続きです。
胴体の力を引き出すには、どうすれば良いか
というと、まずは、
真っ直ぐ立つ事
です。
真っ直ぐ立つというのは、軍人が背筋を伸ばして立つような姿とは異なります。
上半身をリラックスした状態で、その重さを腰骨で支えられる姿勢を言います。
なので、人それぞれ異なります。
言葉にすると簡単ですが、
まず第一に、リラックスすることが困難です。
そして、胴体が柔軟であり(単に体が柔らかいのとは異なります)、
コントロール出来なければ、真っ直ぐ立つ事はできません。
よく使われる言葉に、
『重心をコントロールする』
というものがありますが、
そう簡単にコントロールできません。
(曖昧に重心を整えるだけでも、多少の効果はありますが・・・)
胴体を柔軟に使えない人が、重心を調整できるわけが無いのです。
それは、筋肉が固まっており、身体をコントロールする事が出来ないからです。
その状態では、手足の力に頼らざるを得ません。
つまり、
重心がコントロールできない体 → 胴体が固まっている →
胴体の力が使えず、相手の力を化かす事も出来ない →
手足の力に頼る → テコの原理に頼った力技になる →
体格差のある相手に技が掛からない
となります。
達人と呼ばれる人の動きを見ていると、最初は手足の動きにばかり注目してしまいます。
手の開き方や指の方向、腕の角度など、
それらは非常に重要な事ではありますが、あくまでも、
力を伝えるための術であり、
目に見える所だけを真似しても殆んど意味はありません。
というのは、
力を伝える術を知っていても、
そもそも、
効果的な力を出す事が出来ないからです。
その場合、重力を利用して、自分の体重を中途半端に掛けるくらいしか出来ません。
それでもある程度は効くし、修得が楽なので、初めはその様な技から行っています。
次回に続きます。
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