2009年08月18日

ラペリングについて

ラペリングについて

田村装備開発です。


今回はラペリングについて書いてみます。


ラペリングというと、


難しそう。


と思われる方もいると思いますが・・・



それほど難しくはありません。



訓練をすれば、


怪我をしている方を除けば、誰にでもできると思います。


オーストラリアンラペルというちょっと格好良いのもあります。
(映画 バイオハザード2で主人公がビルから駆け下た時の降下方法)


これも、


簡単です。



映画 ザ・ロックの冒頭で頭からロープで降りてくる、スパイダー(通称)も


簡単です。


ですが、失敗すれば骨を折ったり、命を落す危険もあります。


つまり、簡単だからこそ気を抜けないものなのです。



ですからラペリングにおいて重要なのは降下技術はもちろんですが、


安全管理にこそ最も気を使わなければなりません。



ザイルの強度や特性、支点の取り方、結びの特性を知らずに、


降下技術だけ修得して行うのは危険です。


使い古したカラビナを使用するとザイルの寿命が縮まります。


ザイルの接地点がズレれば切れる事もあります。


直射日光の当たる場所に長時間放置されたザイルは強度が落ちます。


細かい事と思われるかもしれませんが、


靴の紐一本まで注意しなければなりません。
(靴の紐が絡まり、大怪我をした人もいます)


また、本を読んだだけで行うのも危険です。




何故こんな事を書くかというと、


先日読んだ本に間違いだらけの説明が記載されていたからです。


もし、その本信じて実施する人がいたら危険と思いましたので、


少々キツめに書いてみました。


大手出版社が出している本ですが、


1 支点の取り方が適当すぎる。
  第2支点をとっていません。
  (第1支点が破損した場合や、ザイルが切れたときの保険が全くありません。)


2 ザイルの通し方が危険
  (一般にダブルで行うカラビナへの通し方を、シングルで行っている。)
  ほとんど摩擦抵抗のかからない通し方をしています。


3 ブレーキの方法が間違っている。
  腰に当てた手でザイルの調整をし、上に添えた手でブレーキをかけると記載してある。
  (逆です)


そもそも降下姿勢の絵が違い、説明文も間違いだらけです。


この方法で行った場合、かなり危険です。


ネット上なので出版社は伏せますが、もう少し責任をもってもらいたいです・・・



来月中旬に

グローブのデモンストレーションためにラペリングの動画を公開する予定ですが、

もし行う際は専門家の指導を受けた上で訓練するようにお願い致します。


田村装備開発webショップ


前回の記事で新入荷の製品を紹介しています。よろしければご覧下さい!









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Posted by ミスター&ミセス 田村  at 09:00 │Comments(2)ブログ

この記事へのコメント
こんにちは
はじめまして
ラペリングに興味を持ちまして、ネットをいろいろ探していてこちらに参りました。
自宅が東日本大震災の地震の影響で、外壁にヒビが入ってしまって、雨漏りで困っていました。
自宅は3階建てで屋上があり、高さは屋上から地面まで10mあります。
そこで、補修をしたいのですがTVコマーシャルをしているリフォーム業者に見積もりをしてもらったら800万円以上するそうでした。
いくらなんでも、その負担はできませんので、自分で最低限の補修をしてみようと思っています。
そこで、梯子をかけて外壁の補修をしようと思うのですが、10mの梯子って10万円以上するんです。
それは仕方がないとしても、上部から転落したら死んでしまいますので、安全確保の方法を模索していました。
そこで、ラペリングの技術があれば、安全確保ができると思ったのです。
ぜひ、参考にさせてください。
どうぞよろしくお願いいたします。
Posted by いっきゅう at 2015年01月06日 22:30
いっきゅうさん

はじめまして。田村装備開発の田村と申します。
弊社ブログをご覧いただき、有難うございました。

たしかに、ハシゴだけでの修復は危険ですね。少なくとも安全確保をされた方が良いと思います。

文面だけではお伝えしきれませんが、大切な点を簡単に説明いたします。
既にご存知かもしれませんが、宜しければご参考下さい。

1 ダイナミックロープを使用すること
ロープには色々と種類がありますが、ある程度の伸び率がある物を選ばないと、落下した際の腰への負担が大きいです。主流のロープは、スタティック・セミスタティック・ダイナミックですが、ダイナミックロープをオススメ致します。
メーカーやロープの太さで伸び率が変わりますのでご注意ください。

2 支点 (メインロープを結びつけるところ)
支点の強度が足らないと、結びがしっかりしていても意味がありません。
また、万が一支点が壊れても良いように、第二支点(他の独立した場所からも確保をとる)を作成することをオススメします。

3 接地点 (ロープが接地する部分)
確保が効く際(落下時等)に接地点が鋭利だと、ロープは簡単に切れてしまいます。接地点には毛布をテープでとめておくなど、ロープを傷めないように注意して下さい。

4 結び
家屋の形状(支点)によって、適した結びは異なりますので、結びの特性を勉強された上で安全な結びを作成して下さい。

その他、注意点は色々とあるのですが、最低限列記いたしました。

安全に作業を終えられる事を祈っております(^^)

田村
Posted by 田村 忠嗣田村 忠嗣 at 2015年01月07日 12:43
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