2010年06月03日
達人の秘密7
田村装備開発です。
7回目になりました、『達人の秘密』コーナーですが、
このままいくと1000回位まで続いてしまいそうなので、
とりあえず、10回で締められるように纏めていこうと思います。
(ネタが切れたら再開すると思います)
では、続きです。
理屈が分かっても、出来なければ意味がありませんね。
なので、誰でも簡単に体感できる方法を書いて見ます。
1 腕を伸ばします。
2 力いっぱい腕を緊張させます。
3 力の強い人に肘を曲げてもらいます。(両手で全力を出してもらって下さい)
4 肘が曲がらないように、全力で力みます。
すると、
簡単に曲げられてしまうと思います。
次に、
1 腕を伸ばします。
2 腕が伸びている意識を持ちます。
3 力の強い人に腕を曲げてもらいます
4 相手に掴まれると抵抗したくなりますが、
リラックスした状態で腕が伸びているイメージだけを強く持ちます。
肩も力まないように気を付けます。
すると、
かなりの力の差が無い限り、曲がりません。
コレが力みの無い腕の使い方です。
曲がらない理由は、幾つか考えられますが、
一番分かり易いのは、
屈筋に力が入らないから。
です。
本来、腕を伸ばすだけなので、伸筋のみ使えば良いのに、
屈筋にも力が入っているため、力が相殺される。
事が、1つの理由です。
リラックスというのは、単なる脱力を言うのではなく、
不要なところに力を入れない
力を滞留させない
事に意味があります。
上記したテストは、技として成立するものではありませんが、
1つの目安として行うと良いかと思います。
常識的に考えると、力いっぱい頑張ったほうが強い力を出せると思いますが、
実際は、力みの無い体の方が遥かに強いエネルギーを伝える事が出来ます。
力みは自己満足でしかないと言われる先生もいらっしゃいます。
リラックスした身体はとても強い力を生みます。
しかし、始めの内はやればやるほど弱くなると思います。
私の場合、仕事場で柔道が出来たので、2年ほど色々と試していたのですが、
全く勝てませんでした。(当時は、リラックスの意味を勘違いしていました。)
力任せに技を掛ければ簡単に倒せる相手でも倒す事が出来ませんでした。
しかし現在は、私より遥かに力の強い相手にも技が掛かる様になってきました。
身体を上手く使うというのは想像以上に難しい事ですが、
ある程度鍛錬をしていると、自分でも不思議としか思えない事が出来る様になります。
1つ1つの術理だけでは技にならなくとも、点と点が線になった時、
はじめて技が掛かるのだと思います。
現在は、高齢の先生が若く体力のある弟子を簡単に制する事も理解できますし、
その奥深さに驚いています。
次回は、骨の動かし方について書こうと思います。
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